なかなか人の名前が思い出せなかったり、ちょっと前に考えていたことを忘れてしまったりと、私たちは年齢とともに、あらゆる機能が衰え始めてしまいます。
もしかして認知症?このような状況ありませんか?
- 「ほら、あれ!あれ!」「えーっと、何だっけなぁ」が増えてきた
- 何かにつけ面倒くさくなる
- 感心や興味がなくなってきた
- 注意力や集中力が欠如する
- 肥満や糖尿病など、生活習慣病の恐れがある
- 親や家族の様子が少し変わった気がする
このように、老化による衰えが原因の「物忘れ」なのか、軽度の「認知症」なのか、自分がどちらの状況なのかが不安になってしまいませんか?
「加齢による物忘れ」と「認知症による物忘れ」の違い
シニア世代になると、誰もが敏感なテーマになります。「さっきまで右手にもっていたペンをどこに置いたっけ」「テレビの俳優の顔は分かるが名前が出てこない」など、コレって認知症の初期なの?単なる物忘れなの?と疑心暗鬼になりますよね。
夕食に何を食べたのかを思い出せない → 物忘れ
食事した事実を思い出せない → 認知症
買い物に出かけ、何を買うのかを忘れる → 物忘れ
買い物に出かけ、途中で外出した理由を忘れる、また自分の居場所がわからなくなる → 認知症
加齢によるもの忘れ | 認知症によるもの忘れ | |
体験したこと | 一部を忘れる (例:朝ご飯のメニュー) | すべてを忘れている (例:朝ごはんを食べたこと自体) |
学習能力 | 維持されている | 新しいことを覚えられない |
物忘れの自覚 | ある | なくなる |
探し物に対して | (自分で)努力して見つけようとする | いつも探し物をしている 誰かが盗ったなどと、他人のせいにすることがある |
日常生活への支障 | ない | ある |
症状の進行 | 極めて徐々にしか進行しない | 進行する |
65歳以上の5人に1人は軽度認知障害もしくは認知症
厚生労働省によると、2020年の時点では日本の65歳以上の認知症の数は約600万人と推計されており高齢者の約17%になります。2025年には高齢者の約5人に1人が認知症になる(約700万人)と予測され、高齢社会の日本では認知症に向けた取組が今後ますます重要になります。
認知症の手前の状態でもある軽度認知障害(MCI)は、日常生活には支障はありませんが、物忘れのような記憶障害が出はじめ、軽度認知障害から認知症の症状へ移行する人の割合の年平均は、1年間で10%~15%、5年間で40%~50%の人が認知症へと進行することになります。
MCIは、自覚症状もなく本人や周りが気づかれないまま進行してしまったため、治療に適した時期を見逃し、認知症に移行したことで症状の解消が難しくなることもあります。
・年齢や教育レベルの影響のみでは説明できない記憶障害が存在する。
・本人または家族による物忘れの訴えがある。
・全般的な認知機能は正常範囲である。
・日常生活動作は自立している。
・認知症ではない。厚生労働省 eヘルスネット 軽度認知障害【リンク】
軽度認知障害MCIの予防と対策
軽度認知障害(MCI)は早期に気付き対策を行うことが大切です。
ここでは薬物治療ではなく、日常生活で心がけることで認知症機能低下への対策となる主な方法を紹介します。
1.生活習慣の改善
糖尿病や高血圧、肥満・脂質異常などの生活習慣病は、認知症の危険因子とされており、これらを抑制することで発症予防になると考えられています。
また、喫煙や過度な飲酒も認知症のリスクを高める可能性があります。
2.運動習慣を身につける
・有酸素運動
運動によって身体を動かすことで、記憶や学習を司る脳の海馬の萎縮の抑制に効果があると考えられています。週3日以上の頻度で、ちょっとキツいと感じる程度の負荷をかけることが推奨されています。
有酸素運動にはウォーキング、ランニング、サイクリング、水泳、エアロビクス、ヨガなどがあり、全身の血行・血流の改善につながり、脳の活性化が期待できます。
・コグニサイズ
知症予防として老人ホームなど注目されているのが「国立長寿医療研究センター」の開発した、運動と認知課題(計算など)を組み合わせて行うプログラム「コグニサイズ」です。コグニサイズとは、運動と認知トレーニングを組み合わせた新しい運動療法のことです。
例えば
■ウォーキングしながら100から7の引き算を繰り返す。
(100-7=93、93-7=86)
■左右にステップを踏んで、3歩目で拍手する。(繰り返す)
3.食生活の見直し
バランスの良い食を心掛け、野菜や青魚を中心に、ビタミンやたんぱく質などの栄養素をしっかり摂取しましょう。和食のように品数が多く食事のパターンを複数持つことでが良いとされています。
肥満にならないように、カロリーや塩分を抑えた食事を心掛けましょう。
4.レクレーションや趣味で知的行動を増やす
新聞、読書、勉強などの知的活動や、好きなことに熱中して取り組むことが脳の活性化につながります。将棋、囲碁、麻雀、手芸などのレクレーションや趣味は、手先の動きや細かい作業が脳に刺激を与えることができ認知症の認知症対策に良い影響が期待できます。
5.地域活動やコミュニケーション
家に閉じこもらずに買い物や犬の散歩など、1日1度は外に出て何かやることを作ったり、趣味のサークルや、町内の地域活動などに参加することで、人との交流を通じて相手を気遣ったり、社会における自分の役割を見いだして生活全般を活性化させることが認知機能の低下を防ぐといわれています。
認知症やアルツハイマー予防に有効なSACが脳神経を元気に!
ニンニクの有効成分であるSAC(S-アリルシステイン)は、その強力な抗酸化作用により、アミロイドβやタウタンパク質(※脳関門を通過して脳神経細胞にダメージを与える)の蓄積を防いで除去するといわれています。
神経細胞の寿命を延ばし樹状突起(シナプス)を伸ばすという特性や、ヒト試験では記憶力などの認知機能の働きを向上させることも確認されている成分です。
軽度認知障害(MCI)や認知症に働きかける「SAC(S-アリルシステイン)」は、生のにんにくには少なく、にんにくを50度で2週間熟成することで「SAC(S-アリルシステイン)」の量が約80倍と飛躍的に増え、認知症の予防や改善が期待できる成分です。
これは「ブラウンにんにく」と言われています
SACで記憶力の海馬を維持し、認知症、アルツハイマーを予防
ブラウンにんにく成分のSAC(Sアリルシステイン)が、神経細部の栄養成分となり、海馬の神経細胞(ニューロン)の突起を枝分かれさせ、新たな突起形成を促す作用があります。認知症の6割を占めるアルツハイマー病は記憶力を司る海馬の病変に始まります。
SACは、脳の神経細胞を守り、枝分かれさせ、機能を維持・向上させる可能性があることが分かってきました。
脳の神経細胞を日頃から正常に保つことが出来れば記憶力が保たれ、もの忘れやミスを防ぐことができ、それだけでも、認知症の中核症状を抑えることになります。